預金の種類5つを解説!誰でも簡単に出来る運用も紹介

お金を貯めたい、増やしたいと思っていると、株や投資信託、暗号資産など、利回りのいい投資を考えがちです。

ですが、株や投資信託をはじめるには勉強もしなければいけませんし、参加するには軍資金も必要です。

最初は「とりあえず50万円」を目標にし、お金をこつこつ貯めていきましょう。

今回は、お金を貯めるための「預金の種類」について説明します。

そもそも「預金の種類」って何?

そもそも預金の種類を言われても、ピンとこない方もいるかもしれません。

預金にはいつでも引き出せる普通預金のほかに、利率は高めですがすぐに引き出せない定期預金や、円以外を預ける外貨預金など、様々な種類があります。

最近は定期預金でも利率は低く、お金を預けていてもほとんど増えません。

ですが、株や投資信託と異なり「元本割れしない」のが預金最大のメリットです。

まずは預金の種類を知り、少額から安全に運用していくことが、資産形成の第一歩です。

株や投資信託をはじめるのは、ある程度のまとまったお金と知識がついてからでも遅くはありません。

預金の種類には何がある?

さて、預金の種類には何があるのでしょうか?

今回は、個人で運用をするにあたり重要な以下の預金種類を紹介します。

2つの口座を使った分別口座による家計管理はこちらをご覧ください。別記事:家計管理におすすめ 複数口座で分別家計管理

預金の種類

・普通預金

・定期預金

・積立定期預金

・外貨預金

・仕組預金

※当座預金など、法人限定のものは対象外にしています

順番にご紹介いたします。

普通預金

銀行口座でもっとも一般的なのが、普通預金です。

お仕事をされている方であれば、給与受け取り口座として普通預金はすでにお持ちのはずです。

普通預金は利息はほとんどつきませんが、いつでも入出金が可能なことがメリットです。

また、給与口座などは普通預金での受け取りになりますので、これから働く予定の方も、普通預金は必要になります。

カードや公共料金の引き落としも普通預金からになりますので、利率は低くてもある程度のまとまった額はいれておく必要があります。

各銀行参考金利 2022年10月1日時点

銀行名金利(1年)
三菱UFJ銀行年0.001%
三井住友銀行年0.001%
みずほ銀行年0.001%
りそな銀行年0.001%
住信SBIネット銀行年0.001%
楽天銀行年0.02%
GMOあおぞらネット銀行年0.001%

定期預金

あらかじめ預け入れ期間を決めるかわりに、普通預金より少し高い利息がつくのが定期預金です。

期間は自分で設定可能ですが、たとえば期間を1年と決めた場合、満期で解約されるのは1年後です。

途中で解約することも可能ですが、その場合は解約金利というものが適用され、普通預金以下の金利になります。

定期預金イメージ 金利 年0.02% 1年間の場合

1,000,000円を定期預金に預け入れる ⇒ 1年後 元本1,000,000円+利息200円が戻ってくる。(金利税引前)

1,000,000円を定期預金に預け入れる ⇒9ヵ月後中途解約 元本1,000,000円+利息3円が戻ってくる。(金利税引前) 

どの銀行でもいきなり定期預金口座を作ることはできないため、定期預金を作るにはまずはお目当ての銀行に普通預金口座を作るところからはじめましょう。

定期預金のリターンは資産運用の中でも最も少ないですが、勉強しなくてもすぐ始められること、少額でも可能なこと、元本割(預けたお金が減ってしまうこと)がないことなどから、、どのように資産運用をするか決まっていない方はとりあえず定期預金をおすすめします。

また、定期預金は解約すると金利が下がりますし、中途解約は少し手間がかかります。

とりあえず定期預金に預け入れてすぐにお金を動かせないようにしてしまえば、普通預金にお金があるとつい使ってしまうような方もお金をためていくことができるでしょう。

2022年10月1日時点、メガバンクの定期預金利率は0.002%、ネット銀行でも0.02%くらいです。仮に0.02%で100万円を一年預けても、利息は200円(税引後160円)しかありません。手間を考えると微々たるものではありますが、他の投資商品は勉強が必要ですし、そのうちやろうと思っている間に時間が経ってしまうかもしれません。

ネット銀行では不定期に金利アップキャンペーンを実施しているところもあり、0.1〜0.2%くらいになることもあります。運用の第一歩として、普通預金のままにしておくよりは定期預金への預入をお勧めします。

銀行名金利(1年)
三菱UFJ銀行年0.002%
三井住友銀行年0.002%
みずほ銀行年0.002%
りそな銀行年0.002%
住信SBIネット銀行年0.02%
楽天銀行年0.02%
GMOあおぞらネット銀行年0.02%

自動積立定期預金

自動積立定期預金とは、毎月一定額が自動的に定期預金になるサービスです。

基本は定期預金と変わりませんが、毎月一定額が自動定期預金になりますので、計画的にお金をためるのが苦手な方におすすめの方法です。

たとえば、毎月1万円を自動積立定期預金に設定しておけば、1年後には確実に12万円たまります。

外貨預金

外貨預金とは、円ではなくドルやユーロ等、外貨による預金のことです。

円預金と同じく、外貨預金も普通預金、定期預金と2種類あります。

外貨は日本円より金利の高いところが多いのですが、ふたつのリスクがあり、円ベースで換算した際に元本割れの可能性がありますので注意してください。

一つ目は、為替変動リスクです。外貨は為替相場の変動により、日々円との価値が変動し続けます。

2022年8月時点、1ドルは約134円ですが、2011年には1ドル約76円でした。2011年に100ドルを購入して預けた場合、円換算で7,600円です。これが2022年には100ドルが円換算で13,400円になっているので、11年で約1.8倍になりました。

この例では外貨預金はプラスになっていますが、長期的な為替相場がどうなるかは誰にもわかりません。11年で1.8倍になるということは、逆に今後の11年で半分になる可能性もあるということです。

外貨預金の金利は円と比較すれば高く設定されていますが、為替相場の変動と比較すれば微々たるものですので、金利だけを目的に外貨預金に預け入れることはお勧めしません。

ふたつめのリスクは、為替手数料です。

どの銀行でも円と外貨を交換する場合は手数料をとるため、1ド134円の場合、13,400円で100ドルの外貨預金はできません。例えば1ドル1円の手数料をとられる場合、13,400円で出来るドル建て外貨預金は、99.25ドルです。

さらにこの手数料はドルを円に戻す場合もかかりますので、99.25ドルを円に戻すと、13,200円になります。

13,400円をただドルにして円に戻すだけで、200円も減ってしまいました。

いくら金利が高いからといっても、円を外貨に変えたあと、短期間で円に戻すようなことをしていると、利息より手数料のほうが高くつきます。

かといって長期的に預けると、前述のとおり為替変動により円での価値が大きく変動します。

預金という名称ではありますが、株式などと同じく変動幅の大きい資産運用です。

仕組預金

定期預金より金利が高い代わりに、何らかの条件が付与されているのが仕組預金です。

種類は色々ありますが、金利が高めのかわりに期間中に解約できないもの(定期預金は中途解約できますが、仕組み預金は中途解約不可)

条件次第で預け入れたお金が外貨になってしまうものなどがあります。

一見高金利に見えても、商品によっては元本割れのリスクがある場合がありますので、利用する際はしっかりと説明を読み、理解したうえで運用してください。

逆に言えば、説明を読んでも理解できない場合、仕組預金での運用はまだ早いでしょう。

様々な商品があるためここでは詳細は説明しませんが、仕組預金について知りたいかはこちらをご参照ください。

一般社団法人:全国銀行協会

預金口座のおすすめ運用方法2つ

金利が低いのでほとんど増えないことが銀行預金のデメリットですが、元本割れもなく、勉強しなくてもはじめられるのが銀行預金の最大のメリットです。

また、毎日相場を確認する必要もないので、一度はじめてしまえば満期まで何もしなくていいのもメリットです。

最後に、預金によるおすすめの運用方法をご紹介します。

運用方法1. 定期預金に分割して預金する

外貨預金や仕組預金は元本割れの可能性がありますので、まずは定期預金からはじめることをおすすめします。

定期預金の項目で説明したように、当初設定した預け入れ期間より前に解約すると、解約金利となりほとんど利息が得られません。

ですが、急にお金が必要になることもありますので、余剰資金をすべて定期預金にしてしまうのは心配です。

そこでおすすめなのが、定期預金を分割することです。

たとえば余剰資金が500,000円あった場合、500,000円を全額定期預金にしてしまうと、お金が必要になった時に全額解約しなければならず、解約金利が適用されるためほとんど利息がつきません。

そこで「100,000円×5つ」のような形で分散させれば、万が一お金が必要になった場合100,000円単位で解約できますので、解約していない定期預金はそのまま継続可能です。

また、ネット銀行は夏冬のボーナスの時期に、定期預金の金利UPキャンペーンを行うことがあります。

通常の金利の10倍以上になることもありますので、金利UPキャンペーンを見つけたらぜひチェックしてみてください。

運用方法2. 自動積立定期預金を使う

「口座にお金が余っているとつい全額使ってしまう」という方は、自動積立定期預金を使いましょう。

たとえば毎月25日に1万円を自動積立定期預金にする設定をしておけば、お金を使ってしまう前に、強制的に貯めていくことができます。

また、割り増し月も設定できますので、毎月1万円、ボーナスの月は10万円など、メリハリをつけた自動積立も可能です。

残ったお金をためるのではなく、先にためるお金を引いて残ったお金で生活するというスタイルです。

まとめ

今回は預金の種類をご説明しました。

超低金利時代の今、資産運用で銀行預金を考える方はとても少なく、おすすめされることもあまりありません。

ですが、いつでも簡単にはじめられることと、元本割れのリスクがないことは他の投資にはない最大のメリットです。

投資をはじめたいけどまだ準備ができていない、という方は、準備期間中だけでも銀行預金による運用を考えてみてはいかがでしょうか。

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