ボーナスからどれくらい貯金する? 年間収支を考える

ボーナスが出たら今年こそ貯金しよう!

と思いつつ、ついうっかり使いすぎてしまって、ふと気づくとほとんど残ってない、そんなことありませんか?

ボーナスの使い道を考えるのも楽しいですし、ちょっと高い服や時計を買ったり、旅行したり、つい使ってしまう気持ちはよくわかります。

ですが、お金を貯めていくには毎月のお給料だけでなく、ボーナスからもしっかり貯めていくことが大事です。

もしボーナスが100万円もらえたとして、これを何も考えずすべて使ってしまったのでは、残念ですがお金は貯まりません。

今回は、お金の貯まるボーナスの使い方について解説します。

※今回は短めです

ボーナスの手取りを把握する

ボーナスからいくら貯めていくかを決めるには、まず「ボーナスがいくらもらえるのか?」

を把握する必要があります。

ボーナスは業績や査定で上下しますので、正確な金額を出すことは難しいかもしれませんが、だいたいの金額を把握しましょう。

ボーナスからは何がひかれる?

大変残念なことに、ボーナスからも税金や各種社会保険料が引かれ、残りが手取りとなります。

月給と異なるのは、住民税がかからないことです。

住民税は前年の所得に対して翌年12ヶ月で分割で天引きされますので、ボーナス時には支払う必要がありません。

それ以外の、所得税や各種社会保険料は、月給と同じ項目が天引きされます。

月給から引かれるものの詳細についてはこちらをご参照ください。

別記事:貯金の基本は収入の把握から!給与明細の見方を説明します

ボーナスの手取りをシミュレーション

ボーナスから何が引かれるかがわかったところで、手取り額をシミュレーションしてみましょう。

今回も大卒初任給平均の「226,000円」をベースに、ボーナスは1.5か月分とします。

ボーナス支給額 1.5ヶ月分339,000円
所得税-11,857円
健康保険料-16,628円
厚生年金-31,018円
雇用保険-1,017円
手取り額278,480円
※扶養家族や加入している保険協会により金額は変動しますので、目安としてください

約18%が天引きされ、約82%が手取りになる計算です。

ボーナスが増えれば増えるほど天引きの割合が増えますが、だいたい2割前後と考えておけば間違いないでしょう。

なお、40歳以上の方は、ここに介護保険料が加算されます。

※シミュレーションはこちらのサイトで行いました :ZEIMO 賞与手取り額計算ツール



ボーナスの使い道と貯蓄の目標

ボーナスの手取りがわかりましたので、次は使い道を考えながら貯蓄の目標をたてていきましょう。

月の収支をもとに年間の収支を確認して、自分の家計にどれくらいの余裕があるのかを把握する必要があります。

毎月の収支を確認する

ボーナスをどれくらい使うか考えるのに、なぜ毎月の収支が関係するの?

と思うかもしれません。

お金を貯めていくために必要なのは、収入と支出の全体を把握することです。

もし、毎月赤字でまったく貯金できていない、むしろお金が減っているような方は、ボーナスはあまり使わないほうがいいかもしれません。

逆に、毎月きちんとお金を貯められているのであれば、ちょっと多めに遊んでもいいかもしれません。

まずは、ボーナスが出るまでの間、毎月の収支がプラスなのかマイナスなのか、事前に確認してきましょう。

毎月の収支の組み方についてはこちらをご参照ください。

別記事:少ない収入でお金を貯める 家計における固定費・変動費

年間の収支を確認する

毎月の収支を確認できれば、それを元に年間の収支を作成します。

月給226,000円で手取り190,000円、ボーナスが支給額339,000円で手取りが280,000円と仮定した場合、毎月の収支を元に以下のように年間収支を作成してみます。

※ボーナスは6月末と12月末の年2回です

※毎月の収支は変動がありますが、こちらで紹介した方法で、毎月最低でも17,000円は貯金できているものとします。

 別記事:家計管理におすすめ 複数口座で分別家計管理

1月2月3月4月5月6月夏季賞与半期合計年間合計
+20,000+25,000+17,000+25,000+17,000+20,000+280,000+404,000
7月8月9月10月11月12月冬季賞与半期合計
+17,000+20,000+25,000+19,000+17,000+18,000+280,000+395,000+800,000
※毎月赤字にならず少しずつ貯金できている例

この表にある「年間合計+800,000円」は、ボーナスを1円も使わなかった時に貯められる金額です。

年間収支を作成することで、お金がどれくらい手元に残るのか把握できますので、あとはそこからどの程度まで使っていいか考えましょう。

ボーナスの使い道や貯蓄目標を設定する

先ほどの例では、ボーナスを1円も使わない場合の年間収支は+800,000円でした。

この金額を上限に買いたいものを考えたり、逆に目標の貯蓄額があれば、そこから逆算して使える金額を設定しましょう。

ボーナスの使い方の例
・1年で60万円貯めたい場合
年間合計 +800,000円から600,000円を引く。
ボーナスから使えるのは年間 200,000円まで(夏・冬100,000円ずつ)

・300,000円で海外旅行に行き、残り500,000円を貯金したい。
年間合計 +800,000円から300,000円を引く。
夏に旅行に行った場合、冬のボーナスは全額貯金

ボーナスの注意点

ボーナスについては月給とは性質が異なりますので、金額が減ったり、満額もらえないケースもあります。

最後に、ボーナスの注意点について説明します。

ボーナスは入社時の説明と差が出る可能性がある

入社時に、ボーナスの回数と金額について説明を受けていると思います。

回数は年2回(夏、冬)ということろが多いですが、決算ボーナスや4半期ごとにボーナスを出すなど、年3回以上の会社もあります。

逆に、年1回の会社や、ボーナスがない会社もあります。

たとえば、ボーナスが年2回2か月分の会社では、大卒初任給の平均226,000円で計算するとボーナスの支給額は以下のとおりになります。

ボーナス1回分 226,000円×2ヶ月分 = 452,000円
ボーナス年間  452,000円×2回分 = 904,000円 

残念ながら注意いただきたいのは、ボーナスの金額はあくまで目安でということです。

会社によってボーナスの増減の幅は異なりますが、主に以下のような要因で増減します。

ボーナスが増える要因
・査定、評価が高い
・個人のノルマを達成したなどの歩合級(都度支給の会社もあればボーナス時に一括支給の会社もあります)
・会社の業績がいい(親会社、子会社の業績含む)
・設立50周年などの記念の年
ボーナスが減る要因
・査定、評価が低い
・会社の業績が悪い(親会社、子会社の業績含む)

個人の評価については自分の能力しだいでもありますが、会社の業績については個人の努力ではどうしようもありません。

また、評価で増減する幅も会社によって異なり、多い人と少ない人で2割程度しか差がない会社もあれば、倍以上の差がつく会社もあります。

今の会社でボーナスをもらうのがはじめての場合は、先輩方にどれくらいもらっているのか、それとなく聞いてみてはいかがでしょうか。

ボーナス支給の条件を確認しよう

入社したばかりの会社では、残念ですがボーナスが満額もらえないことがほとんどです。

ボーナスの支給については在籍期間が定められていることが多く、それに満たない場合は満額支給されません。

その期間については会社色々なルールがあるので一概には言えませんが、4月入社の場合、夏のボーナスが満額もらえる可能性は低いでしょう。

入社1年未満は満額支給されない会社もありますので、その場合は冬のボーナスも満額支給されません。

いつからボーナスが満額もらえるようになるのか、社内規定を確認しておきましょう。

まとめ

ボーナスは一度に大きな金額がもらえますので、つい使いすぎてしまったり、大きな買い物をしてしまったりと、無駄遣いしがちです。

ですが、もらうタイミングが月給と違うだけで、本来は「年間の収入全体で考える」ことが大事です。

ボーナスが出たから何かを買うという考えではなく「1年を通してどのような収入があり、いくらまで使っていいのか」を考えることで、使いすぎを防ぎつつ、より安全にお金を貯めることができるでしょう。

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